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相続登記の登録免許税の免税措置について 

2018.4.1

 

個人が相続(遺贈を含む)により土地の所有権を取得した場合において、当該個人が、当該相続による土地の所有権移転登記を受ける前に死亡したときは、平成30年4月2日から平成33年3月31日までの間に当該個人を名義人とする相続登記については、登録免許税を課さないこととなりました。

(租税特別措置法第84条の2の3第1項による)

 

死亡した祖父名義の土地を相続した亡父名義にするような場合が該当します。

 

また、相続人のうちに存命する同順位の相続人が存在し、その者とともに死亡相続人との共有となる相続登記を受ける場合は、死亡相続人の持分に相当する部分のみが免税となる。(H30.3.31法務省民二第168号通知)

 

平成33年3月までの登記申請でないと免税とならないためご注意ください。

 

 

詳しくは、当事務所にお問い合わせください。

 

法定相続情報証明制度について

2017.03.31

 

 平成29年5月下旬から、全国の法務局において「法定相続情報証明制度」がスタートします。

   これまでは相続登記の法務局や預金を管理する金融機関には、手続毎に戸籍等の必要書類を提出しなければなりませんでしたが、新制度スタート後は、発行される証明書1通で済ますことができるようになります。

 

  その手続とは、相続人のうち1人から被相続人の氏名・死亡時の住所・死亡年月日・相続人全員の氏名などを記した一覧図を作成し、被相続人の出生から死亡時までの戸籍や相続人全員の現在戸籍と一緒に法務局に提出すれば、法務局は提出書類をチェックしたのち、一覧図の認証文付き証明書を交付する取扱いです。その後の法務局や金融機関での手続きは、この証明書だけで戸籍に代えることができ、手続きの迅速化につながります。

 

但し、申出人やその代理人には一定の制限があること、申出する法務局にも管轄があること等注意を要します。詳細については当事務所までお問い合わせください。

 

 

 

 

商業登記規則の一部改正(とくに「株主リスト」が添付書類となったこと)について

 

 2016.05.05

 

平成28年4月20日商業登記規則等の一部を改正する省令(法務省令第32号)が公布されました。施行日は本年10月1日ですが、商業登記実務に影響が大きいので私見ながら注意点等を述べてみたいと思います。

 

まず、一番の関心事は、商業登記申請において株主全員の同意を要する場合および株主総会議事録を添付する際には、必ず「株主リスト」を併せて提出しなければならなくなったことです。会社分割を悪用した刑事事件の発生を受け登記の真実性を一層確保すべきであるとの報道があること、また消費者委員会からも登記事項の真正を担保すべきである旨の指摘があります。今回の改正はこれらの点を踏まえてなされるものです。従来の商業登記申請は申請人のいわゆる「善解の理論」の信頼性の上に成り立っていましたが、その信頼性が揺らいできたための措置といえましょう。 

 

登記すべき事項につき株主全員の同意または株主総会決議を要する場合については、その登記の真実性を確保するため当該会議を構成する「株主リスト」を代表取締役の真実証明付にて提出することにより、虚偽の株主総会議事録が作成されることを可及的に防止することができ、不実の登記がなされることを防止する役割を果たすものと期待されています。

その「株主リスト」ですが、まず注意すべきことは、その内容が「株主名簿」とは違うことです。株主リストの記載事項は、株主全員の同意を要する場合は、「株主全員の氏名・住所」「所有株式の数」「議決権の数」でありその書面を証明したものです(改正商登規61条第2項)。しかし株主総会の決議を要する場合は、「株主の氏名・住所」「所有株式の数」「議決権の数」「議決権の数の割合」となっていることと、会社の全株主を網羅したものではなく、次に掲げる人数のうちいずれか少ない人数の株主を表示した書面を証明したもので足りるとしています。(改正商登規61条第3項)

 

110

2、その有する議決権数の割合を当該割合の多い順に順次加算し、その加算した割合

  が3分の2に達するまでの人数

 

 この1号と2号の考え方ですが、規則改正時のパブリックコメントの法務省の回答によれば、保有議決権数が同数の株主が複数いるため上位10名となる株主が複数いる場合などは、その11名以上の数の株主をリストに掲載すべきであり、また1株株主100人のみで構成される株式会社であれば、すべて第1位の株主となるため100人の名簿をリストに掲載しなければならないものとしています。

 

そして、この株主リストの提出義務会社は、すべての株式会社に適用があり、上場非上場・大会社小会社の区別はありません。しかし上場会社が作成する有価証券報告書の「主要株主の状況」欄等の記載内容は「株主リスト」に記載すべき内容と大部分で重なっていること、そして中小企業については確定申告の際に税務署に提出する「同族会社等の判定に関する明細書」いわゆる別表2の記載事項は「株主リスト」の記載事項で多くが重なることを考慮して、そのような会社においてそれらの諸表を利用した「株主リスト」の記載例を法務省のホームページに掲載する事が検討されています。もちろん基本的な「株主リスト」の記載例も法務省のホームページに掲載予定ですが、それ以外の様式を認めないものではなく、規則で定める事項が漏れなく記載された書面であればその様式は問わないものと思われます。

 

  

不動産登記令等の一部を改正する政令(平成27年政令第262号)及び不動産登記規則等の一部を改正する省令(平成27年法務省令第43号)により,平成27年11月2日から,法人が申請人又は代理人である場合の不動産登記等の申請における添付情報の取扱いについて,以下のとおり変更となります。      2015.11.02

  

    資格証明情報の取扱いについて


 不動産登記等の申請をする場合に,申請人が法人であるときは,現在,当該法人の「代表者の資格を証する情報」(以下「資格証明情報」という。)を提供していただく必要がありますが,平成27年11月2日以後受付分の申請については,当該法人の資格証明情報の提供に代え,原則として,申請情報に会社法人等番号を記録又は記載していただくことになります。

 ただし,代表者の資格を確認することができる「作成後1か月以内の登記事項証明書」を提供していただいた場合には,会社法人等番号の記録又は記載は不要です。

国内に住所を有しない代表取締役のみの会社が認められるようになりました。   2015.03.16

 

 昭和59年9月26日民四第4974号民事局第四課長回答及び昭和60年3月11日民四第1480号民事局第四課長回答の取扱いを廃止し,本日以降,代表取締役の全員が日本に住所を有しない内国株式会社の設立の登記及びその代表取締役の重任若しくは就任の登記について,申請を受理する取扱いとします。   平成27年3月16日法務省

商業登記の役員変更の取扱いが変わります。ご注意ください。                    2015.02.03

 

改正の概要

 

(1) 取締役,監査役又は執行役の就任の登記申請について,当該登記の申請書に印鑑証明書を添付することとなる場合を除き,本人確認資料として民票等の写し等求めるとともに,印鑑の提出をしている代表取締役又は代表執行役の辞任の登記申請について,辞任届に押印した印鑑に係る印鑑証明書の提出又は辞任届に届出印での押印を求めることとする。

 

 《取締役等の「本人確認証明書」の例》
  ○住民票記載事項証明書(住民票の写し)
  ○戸籍の附票
  ○住基カード(住所が記載されているもの)のコピー
  ○運転免許証等のコピー
  (※ 裏面もコピーし,本人が「原本と相違がない。」と記載して,記名押印

   する必要があります。)
 

(2) 設立の登記,役員等の就任による変更の登記,氏の変更による登記等の申請と同時に登記申請人が申し出ることにより,婚姻により氏を改めた役員等につき,現在の氏のほか,婚姻前の氏をも登記簿に記録することができることとする。


 施行期日 平成27年2月27日(金)


省令改正.pdf
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改正会社法に伴う監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する登記について         2014.12.23


当初、当該登記は「監査役設置会社」の区欄に記載されるため、全ての会社において登録免許税が3万円必要ということでしたが、我々の職能団体や国会議員を通じて関係機関に強く申し入れた結果、当該登記は「役員区」に記載されるようにその取扱いが変更になりました。


よって登録免許税は役員変更と同様となります。つまり登録免許税法別表第一24(一)カが適用され、申請件数1件につき3万円、ただし資本金の額が1億円以下の会社については1万円となります。


休眠会社・休眠一般法人の整理作業について 2014.8.1

会社法施行から8年を経過した今年度、法務局は、休眠会社又は休眠一般法人について、みなし解散の手続きをすることとなりました。

対象法人は、下記のものです。

 

 (1) 最後の登記から12年を経過している株式会社(会社法第472条の休眠会社。特例有限会社は含まれません。)


 (2) 最後の登記から5年を経過している一般社団法人又は一般財団法人(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第149条又は第203条の休眠一般社団法人又は休眠一般財団法人で、公益社団法人又は公益財団法人を含みます。)

平成26年11月17日(月)付けで、法務大臣による官報公告(*1)が行われるとともに、同日現在上記(1)又は(2)に該当する会社等は、管轄の登記所から、法務大臣による公告が行われた旨の通知が発送されます。
また,対象となる休眠会社・休眠一般法人については、平成27年1月19日(月)までに「まだ事業を廃止していない」旨の届出又は登記(役員変更等の登記)の申請をしない限り、平成27年1月20日(火)付けで解散したものとみなされ、登記官の職権による解散の登記がなされます。 

今回のみなし解散手続きの対象法人は、株式会社のみならず、社団法人・財団法人も含まれていること、および商号変更・本店移転をしているが登記未了となっている会社には登記所からの通知書が届かないため、気づかない間に職権解散させられてしまうおそれがあります。また一旦みなし解散されてしまうと代表取締役の資格がなくなり、印鑑証明書の発行もなされなくなります。従って通常の取引行為ができなくなりますので、特に注意が必要です。

 

 

(*1)休眠会社又は休眠一般法人は、2か月以内に「まだ事業を廃止していない」旨の届出がなく登記もされないときは、解散したものとみなされる旨の公告

 

 

 『所得税法等の一部を改正する法律案要綱』により租税特別措置法 の一部改正(第10条関係)があり、平成26年4月1日に新たな減税措置が誕生しました。

                         2014.4.1

資産課税

 ( 4 ) 個人が、平成26年4 月1 日から平成28年 3月31日までの間に、宅地建物取引業者により一定の増改築等が行われた一定の住宅用家屋を取得する場合における当該住宅用家屋に係る所有権の移転登記に対する登録免許税の税率を、1, 000 分の 1 (一般住宅 1, 000分の 3 、本則1, 000 分の20) に軽減 する措置を講ずるとする。 (租税特別槽置法第 74条の 3 関係)

 

 

家屋の登録免許税減税要領.pdf
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 民法(債権関係)の改正作業の進捗状況について

(お知らせ)

              

                2013.11.27

 

民法(債権関係)の改正作業について、これからの予定も含めその進捗状況をお知らせします。

 

まず、この民法改正については、三つのステージに区分して考えなければなりません。

1ステージは、論点整理が平成2111月に始まり、そのまとめとして平成235月に「中間的な論点整理」が法制審議会から提出され、第1回目のパブリックコメント手続がなされました。

そして第2ステージは、第1ステージの結果を踏まえ、中間試案の策定に向けて平成237月に始まり、平成252月に「中間試案」が提出され、第2回目のパブリックコメント手続がなされました。

その後の第3ステージは、改正要綱の策定に向けて平成257月にスタートしました。現在は、この第3ステージであるといえます。このステージについては、パブリックコメント手続はなされません。平成267月には「要綱仮案」、そして平成272月に「要綱案」が出来上がる予定です。その要綱案は、同年の通常国会に上程された後、国民生活に大きな影響があるということで3年の周知期間を経て平成30年から施行される予定です。

 

改正法案成立から3年の周知期間を経るとはいうものの、法律専門職能である我々は、法改正により国民の皆様が混乱しないようアドバイスする立場にありますので、いち早く改正内容を咀嚼・吸収して皆様のお役に立ちたいと考えています。

 

 

民法第900条第4号ただし書の規定のうち嫡出でない子の相続分に関する部分に係る最高裁判所の決定がされたことに伴う不動産登記等の事務処理に関する当面の取扱いについて

(お知らせ)                             2013.0909


 今回の最高裁判所大法廷決定(平成25年9月4日)により、平成13年7月1日以降に発生した相続であって、法定相続人に婚外子が含まれている場合には、裁判や合意等によって法律関係が確定的となっているものを除き、嫡出でない子の法定相続分を定めた民法第900条第4号ただし書前段の適用が排除されることとなりました。
 このため、相続が開始した時点が平成13年7月1日以降であり、かつ、法定相続人のうちに婚外子が含まれる場合で、裁判や合意等によって法律関係が確定しないものについては、婚外子の法定相続分が他の相続人である子の相続分と同率として取り扱われることになると考えられます。 (H25.9.4法務省民事局民事第二課事務連絡)
  
(※ 2013.12.05 追記)
非嫡出子の遺産相続分を法律上の夫婦の子(嫡出子)の半分とする規定を削除する民法改正案が、上記の最高裁判決を受けて、平成25年12月4日、参院本会議で可決、成立しました。非嫡出子と嫡出子の相続分は原則として同じになり、最高裁決定翌日の平成25年9月5日以降に開始した相続から適用されることになりました。

 

(※ 2013.12.12 追記)

 また、最高裁が示した平成13年7月1日から法改正あった平成25年9月4日までに開始した相続についての実務取扱いについては、上記の法務省事務連絡のとおりとなります。

(平成25年12月11日民二第781号通達)

平成25年9月4日最高裁大法廷決定.pdf
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平成25年4月1日以降の土地の売買に関する登録免許税の

軽減措置が2年間延長になりました。      2013.3.30

   

.租税特別措置法第72条
 土地の売買による所有権の移転登記の税率(1000分の20)

   を軽減して1000分の15とする。
 平成25年4月1日から平成27年3月31日まで延長

2.租税特別措置法第72条の2、第73条、第75条
 住宅用家屋の所有権の保存登記、移転登記の税率の軽減
 住宅取得資金の貸付け等に係る抵当権の設定登記の税率の軽減 
 いずれも平成27年3月31日まで延長

 

所得税法等の一部を改正する法律

成立日:平成25年3月29日
公布日:平成25年3月30日
施行日:平成25年4月1日(別段の定めがあるものを除く)

H25.3所得税法等の一部を改正する法律案(概要).pdf
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不動産の売買契約等に貼付する収入印紙の軽減措置も段階的に延長となりました。

2013.3.30

印紙税の軽減措置.pdf
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平成2511日以降の源泉所得税の取扱について

(お知らせ)             2012.11.15

 

平成23年12月2日に東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源を確保するため復興特別所得税が設けられました。

 

 これにより所得税の源泉徴収をご負担いただくお客様には、平成2511日から平成491231日までの間に発生する司法書士報酬については、通常の源泉徴収額(報酬総額から10,000円を控除した額の10)にあわせて復興特別所得税額の0.21%が加算されることになります。

 

 ついては、お客様のご負担いただく報酬総額には変更ありませんが、税額計算が複雑になることにより、後日税務署にお支払いいただく源泉税額および弊所が受領する報酬額が非常に細かな金額となることについては、何卒ご理解・ご協力をお願いします。

 

【事例】1件の委託契約により司法書士報酬総額が5万円となる場合

 源泉徴収すべき額:(50,000円-10,000)×10.21%=4,084

 弊所が受領する額:50,000円×1.05%(消費税加算)-4,084円=48,416      

 

平成25年からの源泉税・復興特別税の取扱について.pdf
PDFファイル 1.3 MB

日本国内に在住する外国人が所有する不動産の住所移転登記

について(ご注意)            2012.07.09

 

入管法等の改正(H21.7.15法律79)と住民基本台帳法の一部改正(H21.7.15法律77)により日本国内に在留する外国人の身分証明書等の公的書面に関する取扱いが平成2479 日より次のように変更になりました。

 

   ①外国人登録原票・外国人登録証明書の制度は廃止されました

   ②中長期在留者には、「在留カード」が交付されます

   ③特別永住者には「特別永住者証明書」が交付されます

   ④中長期在留者・特別永住者・一時庇護許可者及び仮滞在許可者・

    出生による経過滞在者・国籍喪失による経過滞在者には新たに

    「外国人住民票」が作成されます

 

この④の「外国人住民票」は、一般の住民票と似たものになりますが、施行当初は「住所を定めた日」欄や「従前の住所」欄は空欄とされ、施行日現在の住所が「現住所」として記載されるのみとなります。住所の移転事項は、法施行日であるH24.7.9以降の異動事項しか掲載されない扱いとなります。

 

 よって不動産の所有者に法施行日までに住所移転事項があって、不動産の登記名義人の住所変更登記等を申請する必要がある場合には、現在の住所を証明する「外国人住民票」とともに登記簿上の住所からの沿革を証明するため廃止された「外国人登録原票」の写しを入手して登記申請書に添付しなければなりません。

 

 しかし廃止された「外国人登録原票」は、そのすべての取扱いが市町村から法務省に移管されているため、請求人は、東京の法務省にその登録原票の開示請求することとなります。この開示請求は、本人しかできないことと開示決定だけで約1ヶ月ほどかかり、書面が申請人に交付されるにはさらに1ヶ月以上の日数が必要となるため、このような場合には十分日数的な余裕をもって登記申請に臨む必要がありますのでご注意下さい。

 

 参考:外国人登録原票に係る開示請求について(法務省)

 

参考:外国人住民に係る住民基本台帳制度について(総務省)

法人登記の印鑑届等の取扱い登記所について 2012.06.11

 

株式会社をはじめとする各種法人に関する代表者の印鑑届は、今まで本店(主たる事務所)を管轄する登記所に提出する扱いでしたが、平成2461日から大阪府内の法人については、代表者の印鑑の提出・改印届・廃印届および印鑑カードの交付請求・印鑑カードの返納ならびに電子証明書の発行請求などが、大阪府下のすべての登記所(ただし北出張所・天王寺出張所を除く)でも手続ができることとなりました。但し登記申請と印鑑届とを同時にしなければならない場合、たとえば会社設立や管外への本店移転、代表者変更に伴う印鑑届手続きなどは除きます。

 

 よって、池田市内に本店を置く株式会社の設立登記手続は、茨木市にある大阪法務局北大阪支局に申請しなければなりませんが、設立後の印鑑カードの交付申請は、北大阪支局に限らず池田出張所はもとより大阪法務局本局や堺支局などでも手続ができることになり、何度も北大阪支局に出向く必要がなくなり、利用者にとってはかなり便利になりました。

 

 北出張所と天王寺出張所だけが除外されているのは、それらの登記所が以前から法人登記を取扱っていない登記所であったため、印鑑読み取り装置をはじめとする法人登記を取扱う設備がないためではないかと思われます。

 

  同様の措置は、大阪府だけではなく他府県でも準備でき次第順次実施しています。大阪符以外の地域については、所轄法務局までお問合せ下さい。

 

 

 

印鑑届出等の事務を取扱う登記所について(お知らせ).pdf
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根抵当権の被担保債権の範囲について 2012.05.29

 

平成24年4月27日法務省民事局民事第二課長から根抵当権の被担保債権の範囲について、新しく「電子記録債権」と表示することを認める回答が出されました。(課長回答)

 

根抵当権の被担保債権の範囲は、①債務者との特定の継続的取引契約によって生ずるものおよびその他債務者との一定の種類の取引によって生ずる債権、②特定の原因に基づき債務者との間に継続して生ずる債権、③手形上もしくは小切手上の債権に限定されています(民398条の2)。またその表現も限定的なものとなっています。従って今回認められた表現は、今までになかった取引形態に基づく表現でありしかも根抵当権の被担保債権の範囲内に加えるだけの必要性と合理性を有しているものと考えられます。

  

 そもそもここでいう電子記録債権とは、平成21年12月1日施行された電子記録債権法にもとづき、事業者の資金調達の円滑化等を図るために創設された新しい類型の金銭債権のことであり、電子債権記録機関の記録原簿への電子記録をその発生・譲渡等の要件とする、既存の指名債権や手形債権などとは異なる新たなスタイルの金銭債権のことです。

 電子記録債権は、売買代金債権などの原因関係上の債権とは別個の金銭債権であり、その性格は、手形と類似します。 そして、手形と比較して①印紙税がかからない、②口座間送金決済により債権者の口座に支払いがなされるため手形のような取立て手数料かからない、③分割譲渡ができる、④盗難、偽造等が発生しにくい、⑤利用者は支払い管理や債権管理を簡便かつ正確に行うことができるなど多くのメリットを有しています。

  

根抵当権の被担保債権の範囲に「銀行取引によって生ずる一切の債権」と定めている場合には、銀行が顧客に対して電子記録債権貸付を行った時は、消費貸借契約に基づく金銭返還請求権のみならず、当該電子記録債権も根抵当権の被担保債権である「銀行取引」に含まれます。従ってさらなる「電子記録債権取引」という表現は不要です。しかし、取引銀行が、電子記録債権割引などによって発生記録上の債権者が取引銀行以外のものである電子記録債権を購入した場合(いうなれば“回り電子記録債権”)は、従来の被担保債権である「手形債権・小切手債権」には含まれないものとなるため、手形・小切手と同様の性質を有する「電子記録債権」という表現を新しく認めたものと思われます。

 

 “○○債権”として新たに認められた被担保債権の範囲の定めは、新根抵当権が誕生して以来初めてのことであり、40年ぶりといえます。よって今後実務でどれだけ取上げられることとなるのか、注目していきたいと思います。

 

                      平成24年4月27日第1105号民ニ課長回答

 

平成24年4月27日民二第1106号回答.pdf
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登録免許税課税標準価格認定基準について  2012.05.01

 

 所有権の保存登記や移転登記の申請手数料は、市区町村の固定資産課税台帳の価格を基準に算定されます。しかし、新築したばかりの建物などは、いまだ 固定資産課税台帳に記録されていないため、各地の法務局が定める「認定基準」に基づいて算出することになります。

 

 この認定基準表が3年ぶりに改定されました。世の中まだまだ不景気のなか大阪中心部の地価も底打ち感はあるものの下落が続いている状況のもと、この認定基準も前回からは余り変化はないだろうと思っていましたが、なんと大幅アップになっていました。例えば、一般的な木造の居宅であれば、昨年度までは㎡単価が\67,000-であったものが\85,000-となり、25%以上のアップ率となっています。

 

 この理由は、会計検査院の意見によれば、今まで認定基準の価格が適正でなかったため修正されたとのことですが、このご時勢、国民にさらなる税負担を強いるのは、公正の観点からとはいえ、何か腑に落ちないものを感じます。  

 

大阪法務局標準価格認定基準.pdf
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